全 国 巨石磐座 探訪記 |
北海道 巨石 磐座 |
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積丹半島は北海道の西部にあって、北西方向に張り出した やや小さな半島である。石狩湾の周縁部の半分と日本海に面し ている。 半島の西側から右回りに神威岬、積丹岬、そして女郎 子岩のあるピリカ岬へと続く。 「積丹」はアイヌ語の「サックコタン」(夏に住む所の意)に由来 |
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これらの岬の沖合は、冬期は北西風が特に強く、古代から魔の海といわれ、船舶航行の 難所であった。 そのためかこの地域では、海のかなたに消えた男を慕うあまり、自ら海へ飛び込んだ現地 女性が岩と化した、という悲運の伝説が数種類語られる。 それらの岩が神威岬の神威岩であり、本稿の主題である女郎子岩なのだ。 そしてその伝説のヒーローとして主に源義経が登場する。 |
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小樽市から積丹町までは国道5号線と国道229号経由で約40kmである。積丹町からさら に国道を進み途中で道道913号に入って北西に進むと、ほどなく積丹岬に隣接するピリカ 岬に近付き、女郎子岩への散策路の入り口を見出す。 女郎子岩は積丹岬から少し下った海岸沿いの海中に立っている。 高さは約14メートルとされる、楚々とした長身の美少女を彷彿とさせるこの巨岩は、ある女人 の伝説を持つ。 |
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現地説明板には義経とアイヌの娘シララ姫との悲しい伝説と女郎子岩の由来が簡単に書 |
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源義経が奥州から逃れて神威岬まで来たとき、天候が突然悪化し海が荒れ、船は海中深 く沈んでしまった。義経主従は、ようやく海辺に泳ぎ着き、アイヌの酋長の家に救助を乞うた 。酋長の一人娘シララ姫は、義経に惹かれ心を奪われるようになった。 しかし兄頼朝の探索の手は厳しく、ここに長居をすることができなくなった義経はさらに北に 逃れる事にした。そして夜ひそかに月明かりを利用して、沖合に舟を漕ぎ出した。 これを知ったシララ姫は義経の後を追い絶壁に立って泣き叫んだが、絶望のあまり海中に 身を投げてしまった。 に立っているのを目にした。その姿はシララ姫に酷似していた。 その後アイヌの人達はこの岩をメノコ岩と呼ぶようになり、それがメロッコ岩と訛り、それを 漢字にあてはめて女郎子岩となった。 そして今でも、すすり泣く乙女の悲しげな声が聞こえるといわれる。 |
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参考文献; |
積丹町史編纂委員会「積丹町史」 |
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