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巨石磐座
探訪記
  
榛名神社の巨石
所在地;群馬県群馬郡榛名町榛名山849
群馬県
巨石
磐座
御姿岩                             鉾岩 
門前町
    
 
御姿岩                 鉾岩
 参道
 
 榛名山は赤城山、妙義山と共に上毛三山と云われ、裾野が広い二重火山で、山頂部にはカルデラの榛名湖がある。湖畔を走る県道33号線からは榛名山を構成する烏帽子ヶ岳、鬢櫛山などが見られるが、榛名湖と隣り合う榛名富士がとりわけ美しい。天候のすぐれない梅雨時ではあったが、湖面に映りこむ逆さ富士も加わった墨絵のような風景がそこにあった。
  
湖畔を後にして県道を3km強下ると榛名神社の門前町に着く。一帯は巌山と云われる深山幽谷の地で、清流に沿って700mほど参道を歩く。
 その歴史は古く、「日本の神々・第11巻・関東」には、「古代豪族によって里で祀られていた神社が、九世紀代に入ってから、仏教徒の手によって修験の場として深山に移されたものとみられる。」と記載されている。この地には修験道の対象となる巨石群が分布している。参道入口近く、川の対岸の鞍掛岩、岩山の朝日岳、夕日岳、少し外れにある九折岩(つづらいわ)、境内の鉾岩、そして主役は、社殿と直結している御姿岩である。 
 
 

 「日本の霊山読み解き事典」によれば、山麓には榛名山の神を祀る神社が多く存在していて、平安時代後期に修験者の行場として山中に移したのが現在の榛名神社になったとされる。その後地蔵信仰と一体となった寺院による神仏混交があったが、明治初年に廃仏毀釈されることになる。 また、「榛名湖は榛名神社の御手洗沼とされ、榛名湖の竜神は榛名山から立った雨雲によって雨を降らせるという信仰が起こり、雨乞いの沼とされた。」と記載されている。(同書)

榛名神社は鎌倉時代から雨乞いの霊験が顕著と伝えられ、干ばつの折に雨乞祭が執り行われた、という記録がみられる。(「東日本の山岳信仰と講集団」) 

 
    有史以前の時代に榛名神社の発祥を求めると、神社前の説明版にあるとおり、その源泉は巨岩、すなわち本殿の背後にそびえる御姿岩なのである。看板には「その当時はお建物はなく、現在の社殿の後ろに聳え立つ丁度人が座って居るそのままの五十米もあろうかと思われる、天然の巨巌を神霊の籠る、御姿岩と敬い奉る、古代からの信仰の心を、今に伝えて居ります。」と記されている。そして、御祭神は御姿岩の洞窟内に祀られている、と説明される。祭神は二柱の神である。
九折岩(つづらいわ)
 
 「榛名神社調査報告書」には、御神体は大きな洞窟内の七重の鉄の扉の奥にあり、また、いくつかの壺が安置されている、という古文献の記述を紹介している。若い神職さんに御神体の実態は何か、と問うたが、「それは我々にも教えられていないのです。」とのことであった。

 山には神々が宿り、祖先の霊は山上に眠ると信じられてきた。御神体が祀られている洞窟は、人間界と神霊界を結ぶポータルではないだろうか。  

参考文献; 

現地説明版
群馬県教育委員会・編集発行「榛名神社調査報告書」
放送大学地域社会研究会・編集発行「榛名神社と榛名信仰」
西海賢二・時枝務・久野俊彦・編「日本の霊山読み解き事典」
(柏書房(株))

谷川健一・編「日本の神々 第十一巻 関東」((株)白水社)
西海賢二・著「東日本の山岳信仰と講集団」((有)岩田書院) 

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