全 国 巨石磐座 探訪記 |
所在地;兵庫県神戸市北区有馬町 |
兵庫県の 巨石 磐座 |
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全国でも人気の高い有馬温泉は、古代、大己貴命と少彦名命が山間の有馬の里に立ち上る湯煙を発見したのが始まりとされている。奈良時代に行基という僧が温泉の医療効果を認め温泉寺を建立した。後に豊臣秀吉が度々有馬を訪れて茶会を開くなどして繁栄をもたらした。そのためか温泉街の通りの一つに太閤通りがあり、有馬川にかかる橋の一つには太閤橋と名が付けられている。 |
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太閤橋のすぐ近くのメインストリートは平日でも大変賑わっていて、若い人たちも多く、人気がある。その道路沿いに袂石という巨石がある。通りを散策していれば自然に目に入る。温泉街の巨石は違和感もなく周りの風景に溶け込んでいる。人間の背丈よりもはるかに大きく、幅もあって、どっしりとした巨岩である。(袂石の記事はこちら) |
袂石 |
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湯泉神社 |
有馬にはもう一つ天狗岩という巨石がある。有馬の散策マップは種々発行されてはいるが、残念ながら巨石に関しては観光の見所にはならないと思われているのか、街中の袂石は記載があるものの、天狗岩は載っていない。市中の観光案内所で訪ねても要領を得ない。だが幸いウェブサイトの記事を見付けた。 |
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天狗岩は有馬の中央部にある標高462mの山中にある。昔は塩原山、現在は愛宕山と呼ばれている。散策マップには愛宕山公園があり、天狗岩は公園の一角にあるらしい。入り口は湯泉(とうせん)神社の境内にある。湯泉神社には大己貴命と少彦名命が祀られる。温泉街の一角にある温泉寺の傍らの鳥居をくぐって階段の参道を登る。その途中に愛宕山公園の案内板がある。それによると天狗岩は休憩所の近くにある、となっている。その傍らの入り口から入っても良いが、参道を登り切った神社の境内の右手に階段の入り口がある。そこから公園に入っていく。道はあるものの、周囲は草が生い茂り、快適な公園散策とは言いがたい。案内板のとおり休憩所に着いたものの道は一本しかなく、道を外れると雑草が茂っていて進みがたいが、幸いスマホの電波が届いていてグーグルマップに天狗岩の記載があり、それを頼りに天狗岩にたどり着くことが出来た。岩は休憩所のすぐそばにあるのだが、雑草に隠れていて見えないのだ。 |
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休憩所近くの案内板によると、昔は頂上部に京都の愛宕神社から勧請した愛宕神社があったという。天狗岩のそばの石柱には「愛宕大神」と彫られ、この岩が愛宕神社の磐座であった、と想像できる。また、「・・・有馬12景の一である天狗岩・・・」と書かれているが、ウェブサイトには「有馬6景」なる記事があるものの、天狗岩は他の5景と供に除外されている。 ともあれ、このような巨岩は、人間が建てた社殿よりも、はるかに末永く信仰を伝え続けることができるという好例と言える。 |
休憩所 |
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参考文献; |
現地説明板 有馬温泉観光協会・発行「有馬温泉観光パンフレット」 ウェブサイト「有馬温泉ナビ」http://arimaonsen.sakura.ne.jp/ |
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