石床神社へ行くには、近鉄生駒線の竜田川駅近傍から西へ向かうが、道路は分岐が多く次第に狭く曲がりくねっていて、近くに標識があるものの、たどり着くのはやや困難である。

　「平群町史」には、元来ここには社殿も拝殿もなく木造の鳥居と社務所があった、と記されている。現在は巨岩と鳥居と石灯籠と看板だけである。
この場所から移された石床神社は、集落の上手の丘陵部にあって、社殿と集会所が建てられている。左方に隣接する消渇神社は女性の守護神として人々の信仰の厚かった神社である。さらにその左上方には七社神社がある。鳥居をくぐると、かなり古い土塀に囲まれたがらんとした境内に入る。その一角に小さな祠があって、かつては七社山の祭神だった神がここへ遷座されたと伝えられている。

参考文献；

現地説明版
藤本浩一・著「磐座紀行」・（有）向陽書房　
平群町史編集委員会・編「平群町史」・平群町役場
谷川健一・編「日本の神々　第四巻　大和」・（株）白水社