全 国 巨石磐座 探訪記 |
巨石 磐座 |
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所在地;京都府亀岡市本梅町中野堀釜1 |
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廣峰神社は亀岡駅付近から約10km西方にある。市街地から国道372号線を経て本梅町に向かう。 行き交う車はまばらで快適に進む。 ここ数年、市街地を少し離れて気づくことは、人がいないことだ。集落の店舗も閉まっていることが多くなった。だが道沿いのコンビニに入ると客が数人いるので、なんだかほっとする。過疎化が少しずつ進行していることを実感する。 |
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廣峰神社は本梅町中野地区の、車1台がかろうじて通過することができる狭い道路を曲がりくねった、山手の集落の端にひっそりと鎮座している。鳥居の前の空間にかろうじて駐車できた。苔むした参道を進み、寺院のような山門をくぐった先に社殿がある。 由緒によると、祭神は須佐之男命で創建は9世紀半ばである。明治までの社名は牛頭天王であった。 この神社で見逃せないのは、本殿の右側から入った森の中の元宮とされる石組である。 |
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現地説明板には、 と書かれている。亀岡市には丹波国一宮の出雲大神宮をはじめ、鍬山神社など出雲の神を祀る神社が多く分布する。古代から出雲の人達がこの地を開拓したという伝承がある。 |
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社殿の右側は森閑とした林になっていて、目を凝らしてみると細い道がある。薄暗い中を進むと、苔むした岩が周囲に点在していて、その一角に石組がある。石組は左右の柱石の上に天井になる巨石を乗せたドルメンの形式で、中に木製の祠が収めてある。 遠くから薄暗い一帯を見ると、苔むした岩々の向こうにドルメンの祠があって、まるで古代の異空間にいるような気分になった。 |
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「亀岡神社誌」には 「・・・右方の山中に元宮と称する石組があるが、これは本殿の建立以前の神宮である。神宮信仰の元形である磐境であるか、あるいは本殿焼失時の仮の宮居であったか定かでない。」 と書かれている。 神社のルーツは巨石の磐座であることが多いが、ここのドルメン状の石組が磐座であるかどうかは判然としない。中に収められたミニチュア神社然とした祠が年代的にマッチしないからだ。むしろ、資料のように「本殿焼失時の仮の宮居」であったのかも知れない。 いずれにせよ、今自分が佇んでいる古代空間は、神社建築発祥以前の巨石崇拝の痕跡と見ても良いのではなかろうか。 |
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現地説明板 亀岡市神職会・編「故郷鎮守の森 亀岡神社誌」・ |
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